コスパの良い紅茶 美味しく飲めるお安めダージリン編

2021年12月11日

紅茶もコーヒーも高級品は美味しいけれど、上を見たらキリがない。

特に日常的にごくごく飲む人にとっては、どれだけ安く美味しい物に出会えるかがテーマになると思います。

その点コーヒーは各コンビニの頑張りにより、あのクオリティの物をあのお値段で気軽に飲めるという文化が定着しました。

ドトールやサンマルクカフェなどのコーヒーショップでも十分お安いし、コンビニと隣接していたらコーヒーショップの方を選ぶ人も多いかと思いますが、店舗数など含めたコスパという意味ではやはりコンビニコーヒーは強いです。

そしてそんなコーヒーのように気軽に飲める文化が定着していないのが紅茶です。

一応パックや缶で売られている紅茶飲料的なものはかなり定着しているんですが、あれを紅茶と呼ぶのかどうかは論争の種になってしまいます。

そんなわけで今回は飲料水のように日常的に飲めるコスパの良い紅茶(ダージリン編)をお送りしたいと思います。

手軽さも考慮しているため、ティーバッグのものに限定しております。

[mokuji]

えいこく屋 オーガニックダージリン

この価格帯は味のレベル的にはわりと僅差で、好みの方が大きく影響するのかなとも思いますが、そんな中で私的に一番を選ぶならコレです。

味に雑味が少なく、多少なら時間をおいても比較的渋くなりにくいのがポイント。癖がないので万人向けな味だと思います。

日常的な飲料というポジションは優雅にティータイムを楽しむのとは違い、蒸らしている間に他の小作業を片づけたりします。

トイレへ行ったり食器を洗ったりテレビの予約を確認したりなどなど。

するといつもいつもピッタリ理想的な環境で淹れて飲めるわけでなく、蒸らし時間を多少オーバーしてしまったりする時もあります。

そんな時にこの雑味がなく渋くなりにくいという利点が活きてくるんですね。

安い紅茶はとにかく蒸らし時間を置くと渋みが出て不味くなるんですよ。しかもその時間というのが早いものだとほんの30秒~1分くらいでもうキッツイ。

なんとか2分くらい耐えてくれる物や、多少渋みが出ても不味くなりにくい茶葉は使いやすいんです。

個人的にはもうワンランク上の価格帯の紅茶かなと感じるくらいに良いダージリンです。

スッキリさわやかな風味なのでストレートで飲む事をお勧めします。

スーパーなどで売られている機会は私の印象だと少ないです。

サー・トーマス・リプトン ダージリン

リプトンと言えば紅茶に興味のない人でも知っている超有名ブランドですよね。

リプトンの紅茶不味い!!と思った事のある人はいませんか?怒られる

実は私は紅茶から離れていた期間が6~7年ほどあったんですが、そのキッカケをくれたのがリプトンの安紅茶でした。

苦いだけのお湯みたいな感じで、しかもそういう物に限って大量にパッケージされているわけで、これ一体どうやって処理しようかと悩んでるうちに紅茶のない精神世界へ旅立っていたという寸法です。

しかしリプトンにも細かな違いがありまして、基本的に内部は同じなんですが、表記がただのリプトンではなくサー・トーマスになっていると本気度が高いんだそうです。

実際このダージリンも(多少高いので当然と言えば当然かもしれませんが)一口飲めば、ワンランク上だという事が理解できると思います。いやもう開封した時点で感じるかもしれません。

輪郭のハッキリしたわかりやすい味で、流石に一般普及品の一角を占めるメーカーだなと感じます。

ただし蒸らし時間が長くなると渋みもハッキリ出る感じで、いっそ一呼吸早めにティーバッグを捨てるくらいの方が美味しいかもしれません。ただそこまでキツイ渋みでもないような気もします。

多少強めに出してミルクを入れるのもアリかもしれませんね。わざわざしなくていいかなとも思いますが。

以上が2強かなと思いますが

日常的な飲料水代わりというなら、あともう少しお安くならんかね?と。

ワンランク上じゃねえ、求めているのは下だ!と。

そう思ったあなたへ、半ランクくらい下でありながら味は言うほど差がないぜって感じの物もご紹介します。

日東紅茶 オーガニック紅茶 ダージリン

こちらは日本紅茶の第一人者的な日東紅茶の有機ダージリンです。

日東紅茶は日本の風土や日本人の味覚に合わせた紅茶をよくうたい文句にしている印象がありますが、このダージリンも特別な癖がなく確かに日本人全般向けな味に感じます。

それと有機を売りにしているだけあり、ティーバッグに金具を使わない的なこだわりもみられます。

日東紅茶は忙しい日本人へ向けて的な理由かどうかは定かではありませんが、蒸らし時間が1分程度でOKな紅茶が多いです。

しかしこの蒸らし時間を利点と見るかどうかはあなた次第で、1分だとよそ事もできずに拘束されるから微妙に長く感じるという人もいるでしょう(私です)。

しかもこの短い蒸らし時間をオーバーすると途端に渋みが出て味が落ちるという傾向が、特に安価帯では目立ちます。

雑味の少ないあっさりした味で、質としてはまさに2強より半ランク落ちもしくは同程度と言ってもいいかもしれない程度の無難な美味しさでお勧めはできますが、生活環境に合うかどうかが問題かなと思います。私は3~5分蒸らす用の紅茶と状況で使い分けています。

あっさり目でとげもないのでストレート推奨ですが、出し過ぎたらミルクと蜂蜜を多めにいれるとチャイティーラテのような感じでわりと美味しく飲めます。

安い紅茶は出し過ぎたら茶葉の種類に関係なくミルクティーにするのが基本です。

AHMAD TEA ダージリン

私は実はわりとアーマッド推しです。

アーマッドの紅茶は本当に癖がなく澄んだ味で、だからと言って薄過ぎるわけでもないというのが最大の特徴だと思います。

リプトンにより紅茶の無い精神世界へと旅立った私に、再び紅茶を淹れる生活を教えてくれたのが何を隠そうアーマッドだったのです。(ダージリンではなかったですが)

尖った部分が全然ないので一瞬物足り無いか?と思うんですが、何が物足りないのかわからないまま2杯3杯と飲み続けてしまえるのです。

これこそまさに日常飲料の相応しい要素でしょう。

澄んだ高級ダージリンが薄っすらとかかった霧の向こう側に見える味という感じです。水で薄まったような味ではなく、立体感もあります。

特に香りが綺麗なのがアーマッドティーシリーズの1つの特徴だと思います。

公式だとミルクティもお勧めされているんですが、私はストレート推しです。というかこのダージリンをミルクティにしたら薄くて牛乳汁みたいになりそう。(というか元々あまり積極的にダージリンをミルクティにはしないと思います)

今回ここにリンクを張るアーマッドティは、ダージリンが品切れだったのでアソートにしました。この中だとイングリッシュブレックファーストがミルクティ向けでわりと人気だと思います。

あとは個人的に衝撃だったのがこのアールグレイで、他のメーカーとは別物の澄んだ味です。物足りないと思う人も多いかもしれませんが、烏龍茶系のサッパリしたお茶に薄っすらと柑橘の風味が漂うような独特の味で、後味が残らずサッと飲めるので日常飲料に向いています。私が紅茶の世界に戻ってくるキッカケになった紅茶です。

終わりに

この記事を読んでる人の中にも、この価格帯ならトワイニングとかあるでしょ!と思う人はいるかもしれません。

確かにトワイニングはド定番なんですが、この美味い紅茶を飲みやがれ!的な主張もそれなりに強いわけですよ。

だから1杯飲んだらご馳走様って感じになりやすく、それでいて別にライバルたちより頭1つも2つも抜けて美味しいわけでもない。というのが評価の低い理由です。いや評価は低くないですけど、あくまで今回のテーマ的にですね。

もうハッキリ言ってしまうと別にトワイニングでいいんですよ安い紅茶なんて。喫茶店や1000円程度の外食店で出てくる紅茶は今時大体トワイニングですから。

でもトワイニングは味の輪郭がハッキリしているので味わって飲む感じというか、ティータイムに一杯飲んだり、そこそこのお客に出したりするタイプの紅茶だと思うんですね。

今回のテーマは日常飲料なので、あえてトワイニングは外したのです。

でもせっかくなので貼っちゃいます。

もう初心者でよくわからないならこれ買えばOKっすよ。まず間違いなく2つ3つはお気に入りが出来ると思います。

特におすすめなのがレディグレイです。お茶をミカン風味に着香したのがアールグレイですが、レモン風味に着香したのはレディグレイといいます。要するにレモン風味ティーですね。

このレディグレイは安紅茶ではレアな上に、トワイニングのレディグレイはそこそこお値段がするメーカーのレディグレイに負けていないクオリティです。

オレンジペコーもトワイニングの中では癖がなく、あっさりしていて人気です。

まあその辺の事はまた別の記事に書きますね。今回はダージリンの記事なのでダージリンに注目して欲しいんです。

ちなみに、ダージリンと一口で書かれたものの大半はセカンドフラッシュ(夏)だと思います。

ファーストフラッシュ(春)やオータムナル(秋)の安価製品はあんまり見かけない気がします。

そして比較的丸い味の春秋と比べ、夏は尖った味と言ってよいでしょう。

ただでさえダージリンは非常に繊細で微妙なバランスの上に成り立っている味の紅茶です。

ですので安いものはバランスが崩れ、悪い部分が前面に出てきたクソマズ紅茶になりやすいです。

今回挙げたものが美味しく飲めるギリギリのラインかなと思います。

体調や蒸らし時間でも美味い不味いが結構変わってしまいます。

微妙な好みの差が出やすい紅茶ですので、いくつか飲み比べをすると良いと思います。

ダージリンの味の傾向的に、コーヒーが好きな人にも入り易いと思うので、是非一度お試しください。

それでは次回はダージリン以外のコスパ茶葉(ティーバッグ)について書く予定です。

以前書いた私の好きな美味しいダージリンについての記事もあるので良かったらご覧ください。