格ゲー初心者の話

2020年10月28日

以前こんな記事とかこんな記事を書いて、要するにギルティギアxrd rev2が昔の印象と違って遊びやすくなっていて面白かったので、なんか格ゲー熱が再燃したという話をしました。その流れでブレイブルーシリーズとストリートファイターVも購入して、簡易レビューもしましたという事なんですけども。

その流れの中で、最近のギルティギアやブレイブルーは、トレモにこもってコンボの練習をし続けるゲームではなくなっており、初心者でもわかりやすい勉強モードの充実と、難易度低めで長すぎないチェーンコンボを中心とした遊びやすいゲームになっていると高評価をし、ストリートファイターVはシンプルでまあまあの出来みたいな評価をしたんです。

しかしやっているうちに気付いたんですが、ギルティギアは間口自体は広くなっているのに、そこから一段上にすると一気に難しくなるという印象なんですよ。

一人用モードでCPUを相手に遊ぶのは簡単爽快で「イケるやん!」という状態にすぐなれるんですが、じゃあ一歩進んで対人で勝利を目指そうとすると、途端に難しい要素が増えてくるという感じです。

ギルティギアやブレイブルーというゲームは、やはり2D格ゲーの中でも特にコンボを中心に置いたゲーム性なわけで、対人の駆け引きも”どうやってコンボに持ち込むか”という部分が肝になるわけです。

それ自体はどんな格ゲーであれ、結局どうやって自分の攻撃を当てるかという部分で駆け引きをする差し合いがメインになるのは同じなのですが、単発がメインのゲームとコンボがメインのゲームだとどうしても差し合いの方向性が変わってきます。

スポーツでいえば短い時間の攻防で点を取り合うバスケットボールと、時間をかけて1点をつかみ取るサッカーとでは、試合の進め方が変わってきますよね。

ギルティギアやブレイブルーなどのコンボゲーは、それで言うとサッカーのように1点を取りに行く方向性なのです。つまり1点を取るために組み立てないといけない技術、知っておかないといけない知識の重要性が高いわけです。

ですので特に駆け引きのないCPU戦の場合は、バスケのようにチャレンジ出来てサッカーのような重い得点をしていけるので簡単爽快にできるんですが、対人戦の場合は、技術や知識が劣ると実力差のあるチームのサッカーの試合のように差し込めなくなって、一方的に相手に試合を作られ続けてしまうのです。

とはいえ何度も言うように、新しいギルティギアはゲーム自体には馴染みやすくそして面白いので、CPU戦で遊びながら多少意識して練習していけば、対人で試合を作れるようになるのもそんなに険しい道ではないとは思います。本来なら私もそうしていたと思います。

しかし今回はストリートファイターVもほぼ同時に購入していたため、詰まったらついつい浮気をしてしまうわけですよ。

ストリートファイターVはバスケット

上記でサッカーと評したコンボゲーに対して、スト5はバスケットのように攻守の入れ替わりが激しいです。

それはつまり下手糞でも自分のターン自体はくるという事です。最終的に実力差で押し切られるとしても、とりあえず自分も試合に参加している感は得られるのです。

これはスーパーリアル麻雀で100円入れた初手から天和で沈められるのと、最終的にインチキ臭い配牌で押し切られてもリーチをかけるところまではいけたのでは、プレイヤーの満足度も違うというのと同じ感覚です。それに大体後者のタイプの麻雀ゲームは、1枚目の上着くらいはプロレスで脱いでくれることが多いでしょう。これだけで大分ワクワク感が違うと思いませんか?

スト5の対人戦はまさに後者な感じで、自分が弱くてもワクワクできるタイミングというのがあるわけです。

もちろん実力差がありすぎると流石に天和を喰らわされるんですけど、最近のオンライン対戦はレートシステムがあるので、普段はそんなにひどい実力差がある相手とはマッチングしません。

一方的にやられまくったという意見があるのは、レートの変動しない対戦モードをやっているからで、こちらのモードはカジュアル対戦などと謳ってお気軽に遊べますよ感を出しているんですが、明らかに中級者以上の実力がある人が初期レートのままこもり続ける事が出来るので、初心者狩りの格好のステージとなっておるわけです。

逆にランキングマッチはその名の通りレートを変動させながら順位が上がったり下がったりするので、いかにもガチ対戦とかハードルが高そうな感じがしますが、上記の通り自分と近いレートの人との対戦がメインになるので、勝ったり負けたりを楽しめるわけです。

ですのでスト5の方が最初の一歩は遠いと感じても、結果的に対人で遊べるまでは早いです。レベル4のCPU、できるならレベル5のCPUを相手に普通に勝てるようになれれば、もう十分対人で勝ったり負けたりを楽しめます。

私の場合は幸い過去作をやっていたためスト5の最初の一歩はほぼクリアしていました。ただブランクが長すぎて技術の劣化が激しいので、いまだにレベル5CPUに勝ったり負けたり程度しかできませんが。

相手の行動を見ても咄嗟に反応できないし、ここという場面で頭が真っ白になって適切な行動ができません。ただまあこれらは場数を踏んで慣れるしかないし、この程度の腕でも勝ったり負けたりして試合をしている感を得られるのがスト5の良い所です。

初心者はネットの意見を真に受けてはいけない

とかく格闘ゲームというジャンルは大昔から外野の声が大きいジャンルであります。

昔でいえばベガ勢であり最近でいえば動画勢なのですが、自分ではプレイをしないけど口出しはするという勢力です。そしてこの勢力はなぜか常に上から目線で現場を見ていて自信満々で口出しをするので、知識のない初心者は真に受けてしまいやすいのです。

最近の格ゲープレイヤーはレベルが高くなっており、エアプの外野の知識が明らかに間違っているという事をプレイで証明できてしまうんですね。

それでは外野はマウントを取れないどころか、自分が恥ずかしい思いをしてしまうので、確実にマウントが取れる相手をターゲットにするわけです。それが自分より知識のない初心者やこれから始めたい未経験者という事です。

相手が何も知らないのをいいことに、聞きかじった知識をさも自分では当然の事のように語るわけです。しかし知っている人が聞けばこの手の人達の話なんて「自分は中学時代に族に殴りこんで壊滅させた」レベルの話な事が大半です。そんな話を真に受けて自分の楽しみを捨ててしまうなんてとても残念だと思いませんか?

私は格ゲーの衰退はこの外野の存在が第一の要因だと思っているくらいです。ちなみに第二の要因は何かとオンライン対戦に誘導して一人用モードを軽視する事だと思っております。

ですのでまず気になったゲームがあったなら、外野の声は気にせずやってみるのが良いです。

そしていきなりオンラインやトレモなんかに籠らず、まずはアーケードモードなどの一人用モードをノーマル難易度でノーコンテニュークリアできるようになりましょう。その過程で必要と感じたらまずはコンティニューを繰り返すのもいいし、チュートリアルを受けるのもいいし、トレモで練習するのも良いでしょう。

とにかくまずはあくまでCPUモードをクリアする事がゲームを遊ぶ事だという意識が先です。自分で必要だと思っていない理解していない練習なんてつまらないし身になりませんから。必要だと感じた時にやりましょう。

そしてノーマルモードをクリアできるようになったら、基本的なコンボをまず1つ覚えましょう。これは長いコンボではなく、いわゆるジャンプ大パンチアッパー昇竜拳的な物で良いです。コンボなんてこれで良いんですマジで。

このコンボを狙いながらノーマルモードをクリアできるようになったらおめでとうございます、あなたはもう立派な戦士です。できればハードのCPU戦もクリアできるようになった方が良いですが、とりあえずもう対人戦に参加できる状態と言ってよいです。

CPU戦は対人と別物過ぎるからやらなくていい、という意見もあり、それも一理もあります。しかし大事なのはまずゲームが出来る事だと思うんです。

麻雀なんかでも、リアルで卓を囲むのとゲームとでは別物です。しかし例えゲームででも実際に自分が役を作れたり、流れを覚えたりしているのといないのとでは、リアルで卓を囲んだ時に出来る事が全然違いますよね。

自分が何をしているかそして相手が何をしているかがわかるようになったらいいんです。コマの種類やルールも知らずにいきなり知ってる人と勝負する将棋や麻雀が面白いわけがないという事です。格ゲーに必要な事はたったこれだけです。

外野が言う「まずはトレモに毎日10時間こもって最大リターンのコンボを100%だせるようにしろ、当然全キャラの技のフレームも覚えるのは前提な?」みたいな話は絶対に聞いてはいけませんよ。この人達は中学時代に伝説のヤンキーで腕から闇属性のドラゴンを出したりできる人達ですからね。

アケコンもいらない

早速ですが私はアケコンを買いました。

しかしアケコンがないとゲームができないから買ったのではなく、単純に十字キーで親指の皮がむけたから仕方なくです。

私は大した実力もないくせに言うのもなんですが、もうアケコンが必要な時代は終わると思います。

というのも、スト4などで盛り上がっていた時はゲームを特別な物にしようとか、一段高いステージにしようという雰囲気が強くて、その象徴がアケコンだったと思うのですよ。

そしてそのスタイルでeスポーツの流れに持ち込もうとしたけど、世の中の流れが芳しくなかったわけです。そんなハードルの高い知らねーゲーム興味ないよ、やる気も無いから見る気もおきないよってなもんです。

ボール1つあれば出来るサッカーは世界に浸透していますが、道具がそれなりに必要な野球は出来る国が少ないというのと同じです。

実際にそんな感じだったかどうかはともかく、今世代は始めやすい格闘ゲームを意識して業界が動いているように感じます。本体とソフトがあればすぐ出来る、難しすぎる要素もカット、みたいな。

ですので今作のスト5なんかは極めるならパッドの方が強いぐらいになっていると思います。パッドでできない操作がないですから。もうSFCでスト2出来る人はそのままスト5できます。同程度の実力を発揮出来ます。

そもそも昔のゲームはアーケードがメインで、アーケードの仕様に合わせる=アケコンに最適化されるという流れがあったわけですが、ご存じの通り現在のアーケードビデオゲームなんてほぼ死に体です。スト5だって家庭用が先でアーケードは後から一応出すみたいなノリでした。

そんな時代ですので、これからのゲームが家庭用ゲーム機のパッドに最適化されるのは必然と言えるでしょう。今後もその流れは強くなっていくと思います。

というわけで

変な偏見は捨てて気軽に始めてみるのが良いと思います。もし好きになれば、やって楽しめ観て楽しめる時間が延々と続くので、コストパフォーマンスも良いジャンルです。

いきなり今日明日中に上手くなったりはしませんが、毎日1プレイでも続けるようにしていれば、なんだか知らないうちに上手くなっている自分と出会えます。

昨日練習してできなかったのに、寝て起きたら何故か出来るようになっていたという事もよくあります。

なんにしても、まずは遊ぶ事楽しむ事が大事です。