三國志IX 三国志9の陣形について

三國志シリーズの中でも人気の高い三國志9。

2003年発売ですので2023年現在から見てもう20年も前のゲーム(信じられん)ですが、今遊んでも非常に面白いです。

シリーズの中でも特に戦争主体のゲームで、ド派手な兵法をガンガン発動しあって削りまくりあうのが本作の特徴で、内政なんかは最序盤以外は知らないし焼野原上等!なので、初心者でも遊びやすく楽しいゲームになっております。(でも最初の2~3都市くらいは内政した方がいいですヨ)

ただ単純でカジュアルなゲームというだけでなく、製作陣もかなりやり込んで考えて作ってあるなと感心してしまう出来栄えのゲームなんです。

私は昔はいわゆる光栄信者でしたので、このくらいの作品はまだかなり熱心に研究しながらプレイしておりました。

最近また遊びまして、今更だけどせっかくだし自分の知識をブログに書いておこうというのが今回の記事です。

前置き

最近は買っていないのでどうだかわかりませんが、昔は光栄のゲームと言えば、PC無印はα~β版。CS無印はマスター直前くらい版、PCPKで完成品になって、CSPKでオマケ要素も完備!というのがほぼ常識でした。私も信者なので待ちきれずにPC無印を買って泣きを見た事が何度もあります(と言っても一応ちゃんと遊べはしますが)。ですので最終的にはCS版を買いなおしてやりこむというスタイルでした。

そんなわけで、ここで紹介するのはあくまでCS版の知識です。

三國志9の場合はPS2版PKの後にPSP版PKが発売されており、PSP版の方が微妙に優遇されています。というのも、PS2版は隠し要素(貂蝉などの一部女性武将)を出すのに、他の光栄作品もしくは無印版のセーブデータが必要だったり、チュートリアルやチャレンジモードを攻略しないと解放されなかったりしますが、PSP版は何もせずとも最初から全員出現しています。

あとは画面サイズが違いますので、マップの見える範囲などがゲームバランスに関わってくるシステムなだけに微細なバランス調整がされている可能性もありますが、体感ではわかりません。されているかどうかも定かではないです。

ある程度の範囲のマップを把握したい事や、慣れはしますがボタンのレスポンスも微妙に重い感じもあるので、どうしても携帯したい!データなしで隠し武将を使いたい!というわけでなければ、PS2版の方が遊びやすいです。PS2でも重い感じはありますけどね。

私は両方やっていました。この記事は両方の印象をまぜこぜで書いているので、もしかしたらどっちかのバージョンでは微妙に違っている可能性もあるかもしれませんが、私はそもそも両方のバージョンに違いをほぼ感じていないので、そういう前提で読んでいただければと思います。PC版や無印版は微妙に違っていると思われます。

陣形について

陣形はこのゲームでの重要な要素のひとつです。しかし数値の強弱や説明文だけだとわかりづらい部分もありますので、私の印象や考えを書いていきます。

魚鱗

対部隊が高く歩兵系兵法が発動しやすいという陣形です。

この陣形は主に迎撃戦で使います。CPU軍は攻城戦にくる場合、井闌が使えればほぼ確実に使ってきますので、これを迎え撃って速攻で倒すための陣形です。井闌絶対殺すマンです。

あとはレアではありますが、象さんに対してはもっと絶対殺すマンになります。象は歩兵系兵法に弱いんですが、大体2倍弱くらいのダメージになります。大して爵位の高くない大将が攻めてきたら、満タンからワンパン即死もあり得ますね。

攻める時に使う場合は相手の迎撃部隊をなるべく早く倒すために使いますが、倒した後の城に対しては無力な陣形ですし、迎撃部隊が瀕死で退却して城で負傷兵が回復すると面倒な場面もあるので、その辺は考えて使わなければならない。個人的にはディフェンス用の陣形だと思っています。

攻撃力が高いだけで終わらず、歩兵系兵法の発動率が一番高いですから、この陣形で関張兄弟の奮迅コンボなどを狙うと激強です。

機動力も一応標準より高いので使いやすい強力な陣形なのは間違いないです。ただ繰り返しになりますが、この陣形だけで城に攻め込んではダメですヨ。

鶴翼

歩兵系兵法が発動しやすく、敵武将を捕まえやすいという陣形です。

数値的には、守備力があるものの魚鱗と比べて低めの性能で、兵法発動率も魚鱗より微妙に低いです。

この陣形の長所は説明文の通り武将の捕獲率で、これはもう目に見えて高いです。

守備力が高い事を活かして、相手の迎撃部隊や護衛部隊として出てくる魚鱗や錐行、鋒矢などを迎え撃って、ついでに捕獲してしまおう!というのが一番簡単に思いつく使い道です。

しかし、しかしですね。機動力が標準地ですので、兵士が減って退却を始めた相手に追いつけずに捕獲できない事がままあります。

井闌の機動力は9なのでこれは捕まえやすいですが、迎撃部隊が井闌に攻撃されるというのはあまりないので守備力の高さがイマイチ活きません。井闌はみるみるうちに城の兵を熔かしてきますので、なるべく倒してしまいたいという場面も多く、微妙にこの陣形は使い辛いです。

主に、余裕を持って井闌を迎え撃てる時や、どうしても捕まえたい武将が攻めてきた時に使う陣形だと思います。最高に輝くのは象が相手の時かなと思います。

混乱で敵の足を止めてしまえば逃げられずに殴り殺せるので、その辺も考慮して使えば吉です。

錐行

騎兵、弓騎兵系兵法が発動しやすく、兵法が連鎖しやすいという陣形です。

この陣形のキモは兵法が発動しやすいという部分です。なんと騎兵や弓騎兵に限らず、歩兵だろうが弩系だろうが、発動さえすれば連鎖率自体は同等の高さになるのです。あくまで連鎖率なので騎兵と弓騎兵以外は発動率は上がりませんです念のため。

対部隊性能も高く、守備力も高め、その上機動力も2番目に高いわけです。

おまけに兵法発動率が上がるのが、野戦に強い騎兵と、攻城戦にも強い弓騎兵なので、状況で使い分ける事もできるわけです。

要するに最強の陣形はこれです。

何故こんな最強陣形の存在が許されているのかと言えば、もちろんこのゲームは状況に合わせて動くのが一番ですので、それぞれの場面で適切に選択すればこの陣形よりほかの陣形が強いのは間違いないからです。

兵法の発動率も他の各種陣形の得意兵法と同じ程度に高いんですが、次の鋒矢が更に高めなので、やや劣る感じになります。

しかしカタログスペックだけで言えばこの陣形が最強と言っていいかと思います。

オール2番手ではなく、オール1.5番手みたいな性能ですからね。

鋒矢

騎兵系兵法が発動しやすく、一騎打ちが起こりやすいという陣形です。

野戦系の陣形で対部隊性能が一番高いです。

対部隊の数値だけ見ると魚鱗と同じなんですが、兵法発動率が更に2割くらい高いです。更に更に陣形的に最前列に3人配置できるので、更に更に更に兵法発動率は高いです。

しかもこの3人がアホかというくらいガンガン一騎打ちをしていきます。

三國志9の一騎打ちは他の作品と違って、勝ったからと言って捕縛できたりはせず、単純に士気が上下するついでにあわよくば負傷させる程度のものですが、それを考慮しても攻撃力が高くイケイケな陣形です。

弱点は守備力が低い事と、良くも悪くもすぐに一騎打ちが始まる事です。攻撃全部りなので、負ける時は溶けるように負けます。

例えば敵の呂布とこの陣形でぶつかり合って御覧なさい。この陣形の悪い所を一瞬でわからされますぞ。

そんなわけで、この陣形も魚鱗と同じく相手を見てから対応できる迎撃戦が最も能力を発揮できます。馬が得意か歩きが得意かで使い分けましょう。

そうそうあと1つ、これ絶対覚えておきたいやつですが、水上戦での兵法発動率も陣形で決まります。ですから水上で戦う事を想定する場合は、この陣形を選んでおくのが一番です。

雁行

弩兵系兵法が発動しやすいという陣形です。

この陣形は対守兵性能が陣形では最も高く、守備力も一応高めというのが特徴です。

攻城戦で守兵を削るのに最も適しているのは圧倒的に井闌なんですが、お金もかかるし、迎撃部隊に狙われたら崩れるし、そもそも特技を持っていないと使えないわけです。

そういう時に代用として使うのがこの陣形ですね。

まあしかし代用と言ってもガンダムとジムくらいの差がありますし、今風に言うなら多少出来が悪めのジェネリック井闌といった感じです。

一応弩兵系兵法の発動率は一番高いのですが、井闌や箕形と比べて目に見えて高いというほどでもなく、通常攻撃力の差で圧倒的に井闌の方が守兵を削るのは早いし、弓騎兵の発動率も上がる上に敵将を狙撃して能力を下げる箕形に汎用性で負けるという印象です。

ベストが取れないときに仕方なく使う感じです。とはいえ別に悪い陣形ではないですけどね。ベストが他にあるというだけで、この陣形で気楽に戦うのもそれはそれで良いです。

箕形

弩兵、弓騎兵系兵法が発動しやすく、狙撃で大将の統率低下を狙う攻城戦向きの陣形という事です。

この陣形はバランスの数値になっており、目に見えて不足しているのは機動力くらいです。といっても標準値ですが。万能と器用貧乏の中間くらいの性能だと思いますが、使い勝手はそれなりに良いと感じます。

攻城戦時にいわゆる遊撃隊のように使います。迎撃部隊の対応もできるし城兵も対応できるし守備もあるのでそこそこ粘れる。1つ1つの数値を見ていくと全体的に数値が物足りないですが、そこは狙撃で相手の弱体化を狙えるので、デバッファー的な立ち位置だと思えば十分であります。立ち位置的にも兵法発動率的にも弓騎兵との相性はバッチリです。

そういう陣形なので元々期待値が高くないせいか、連れていくと意外と便利だなと思う事が多いです。

機動力も12なら・・・とは思いますが、最前線で戦う役ではないので少し遅れてもまあ問題ないかなという感じですね。

ちなみに三國志9は部隊の大将の統率力でその部隊の攻撃力と守備力が決まるので、狙撃で大将を射抜ければガッツリ弱体化できます。この一芸があるから便利枠になれるのです。

長蛇

最高の機動力を誇る、移動、奇襲向きの陣形という事です。

しかし少なくとも、奇襲で使う機会よりも間違ってこの陣形で出陣して泣いてしまう機会の方が多いでしょう。

そう、出陣時はデフォルトがこの陣形になっているからですね。

デフォルトになっているくせに汎用性は全くなく、間違えてそのまま出してしまったらそれすなわち死です。よりによってこの汎用性皆無な陣形がデフォルトかよっていう。

ただまあこの陣形はいわゆる輸送的な感じで使う事が多く、じっくり考えて出陣するより、煩わしくせかせかと操作するタイミングでこそ使う陣形なので、やり込んでいくとこの陣形がデフォルトなのは便利ではあります。きっと光栄もそう思ってデフォルトにしているはずです。よく考えられているゲームですからね。

輸送は輸送で専用のコマンドがあるんですが、輸送の場合は兵士だけ送り届けて武将は帰ってきてしまうので、武将もまとめて送りたい時はこの陣形で出陣する事になるのです。足は輸送より少し遅いんですけどね。CPUは基本的に輸送でのみこの陣形を使っている感じです。

説明では奇襲向きとなっていますが、奇襲と言われて想像する、夜襲とかのような不意打ちで戦闘になだれこむ的な使い方をすると返り討ちになります。戦闘力は全然ないからです。兵法発動率も何一つボーナスなしです。

使うのは、守備兵が0~数百程度のがらがらの施設に一秒でも早くたどり着く的な意味での奇襲です。

たとえ有利とはいえ相手との戦闘が想定される場合は、少し遅くても錐行で行った方が良いです。

方円

状態異常になりにくく兵士が死亡しにくい、守備や長期戦に適した陣形です。兵法の発動率ボーナスはなく、全兵種が全陣形で一番低いです。と言っても他陣形の別に得意ではない兵種とほぼ差は無しの、いわゆるとデフォルト値みたいなもんですが、そのデフォルト値より僅かに低いです。

しかし説明文に偽りなしの陣形で、数値の印象以上に堅いです。兵士が死亡しにくいというのは特殊能力として設定してあるのか、異常な堅さです。前列もないので5人詰め込んでも一騎打ちは起こらないし、混乱などにもならないので超安定です。どうせ兵法発動率ボーナスもないわけだから、普段からボーナスの無い治療だとか、謀略系の混乱などの詰め合わせにして最前線に放り込むのも面白いです。攻撃系の兵法持ちも1~2人入れておけば混乱に連鎖で発動してくれるので、結構強いんです。超長期戦にはなりますが。

このゲームに限った話ではないですが、囮役を出陣させて相手軍を引き出してあらぬ方向へ誘導し、その間に攻め込むというような、CPUの思考の穴をついた釣り戦法があるんですが、そういうセコ技を使わなくてもこの陣形なら相手を真っ向から引き出した上に耐えてくれます。

例えば洛陽に攻め込む時に最大の障壁は虎牢関になりますよね。それを許昌方面から迂回して直接洛陽に奇襲をかける事も出来るんですが、そうすると結局洛陽から出撃した部隊と虎牢関から出撃した部隊に挟み撃ちにされ殺されてしまうわけです。

こういう時に釣り戦法で、虎牢関の部隊を引き出しているうちに洛陽を落とす、なんなら洛陽の部隊も引き出してがら空きにして攻めるという事ができてしまいます。しかしこれだとなんかズルいし、やっているうちに冷めてきてしまいがちです。

しかしこの陣形で真正面から敵と戦って、その間に別動隊が攻め込むというやり方にするだけで、いかにもまっとうな陽動作戦で遊んでいるという楽しさを味わえます。

上記の洛陽と虎牢関の話は実際に私がチャレンジモードで採用した戦術で、虎牢関の部隊を曹操大将の陳留部隊方円部隊で受けきり、その間に馬騰隊や劉備隊で洛陽を落としました。準備やらなんやかんやで3~4か月かかりましたが、方円部隊は適度に救援を送るだけで危なげなく耐え抜きました。

好きな陣形なので長々と書いてしまいましたが、簡単にいえば優秀なタンク役というやつです。タンクですけど超長期戦を覚悟の上でなら競り勝つ強さもあります。

弱点は、最前線で戦う係なのに足が遅すぎる事ですね。大分早めに先発させる必要があります。

攻城兵器や船について

陣形だけで大分長くなってしまったので、攻城兵器などは別記事にして、書いたらここからリンクさせますね。させました。