トラックボールマウス購入 合う合わないや使用感など Kensington Orbit Trackball with Scroll Ring

ここのブログでも何度か書いているんですが、私はマウス難民です。

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マウス難民というのは、しっくりくるマウスが見つからずに常に不快感を覚えながらPC操作をしている人の事です。

マウスにも大きい小さいがありますし、最近はエルゴノミクスデザインとかいう誰基準だよ的な持ちやすさを考慮した偏ったデザインの物も多いですし、使う側は使う側で、かぶせ持ち、つかみ持ち、つまみ持ち、と大別しても3種類も持ち方がありますしで、自分に合うマウスがどんなものなのかがサッパリわからないという人がわりといるのではと思います。

選択肢が増えたことがある意味弊害になっているかもしれません。

マウスはお試しできない

大体どんなアイテムでも、実際にお店に行って試させてもらえば自分に合うかどうかはわかりますよね。

しかしマウスというのは普段の自分が構築している環境で使ってみないとわからないんです。

手首やひじの位置や角度、マウスをどれぐらい動かすのか、みたいな部分が自分に合うのか合わないのかを試したいからです。

自分の環境でというのはさすがに無理がありますけども、せめてデスクとチェアー環境だとか、ベッドで横になりながらとか、似通った環境で使ってみないと何の参考にもならないのです。

あんな棚の上にマウスを並べて不自然な体勢でマウスを試させた所で何になるのか、お店側はもう少し考えてほしいですね。

何にしても試してみたいと思ったら実際に買ってみるしかないのです。

合わなかったらメルカリで売ればいいと言っても、差額や手間を考えるとなかなか積極的になれないです。

そんなわけで毎回色々と情報を集めたり考えたりして買うわけですが・・・。

Kensington Orbit Trackball with Scroll Ring

腱鞘炎の人などにトラックボールマウスがおススメされていたので、あまり負担の無いマウスなのだろうと思い購入してみました。

トラックボールマウス

トラックボールといえばこのKensingtonかロジクール(あとは一応エレコム)といった感じのようで、私的にはあまり馴染みはないメーカーだったのですが、その道の専門メーカーとして評判が良いので選びました。

トラックボールはおおまかに、親指でボールを転がして人差し指と中指でクリックするタイプと、人差し指や中指でボールを転がして親指や小指でクリックするタイプがあります。

親指タイプは普段のマウスの持ち方や操作で、余っている親指をボール操作に充てるので馴染みやすいという特徴があります。

反面、親指は耐久力や精密操作に欠けるので、長い時間使っていると疲れやすいそうです。

位置の関係上、親指の位置には大きいボールを置けないので必然的に小さいボールになる。しかし小さいボールはセンシティブなので操作し辛い、と。

しかし私は元々ゲーマーなので、コントローラー操作で親指を酷使したり精密操作に慣れているので、親指操作の物の方が合うかなと最初に思いました。

更に、昔ボールタイプのマウスを使っている時は、マウスをゲームのコントローラーのように握りしめて親指でボールを転がしていました。簡易トラックボールのような使い方ですね。

ですので親指タイプのものにしようと思ったのですが、想像力を駆使して考えてみると、確かに親指は可動範囲内であれば器用に動くのですがあまり無理な動きには対応できないかもなと思いました。

例えば指相撲などをした時に。わずかな時間であれば無茶な動きができるんですが、その疲労度はかなり大きいという印象はあります。長期戦の時の手首の負担も大きいですよね。

それにトラックボールを使うなら人差し指タイプじゃないと意味がないよ的な通の意見がわりとありましたので、こちらを選んでみました。

人差し指は細かい操作感覚がありますし、位置的に大きいボールが使えるので、精密操作がしやすいのが特徴です。

反面、今までのマウス操作とは全くの別物になりますし、小指のような非力で不器用な指をクリック操作に充てるので、慣れない人は全く慣れないかもしれません。

私はドラッグ操作やマウスジェスチャーをアホほど使うので、こんな配置で大丈夫なのかとすごく不安でした。

実際に使ってみて (個人の体質の部分)

さて実際に使ってみた時のファーストインプレッションですが、手首が痛いでした。

腱鞘炎予防効果のあるトラックボールで何故?と思ったのですが、手首やひじを置くデスクの位置から見て、一番高い位置にボールがあるわけですよ。そのボールへ更に上からタッチするわけで。更に更に小指や薬指を結構使うので、上へ外へと負担がかかる体勢なのです。

つまり常に手首が反り返っている状態なので厳しいんです。

人間には内側が得意なタイプの人と、外側が得意なタイプの人がいます

例えば野球のバットを握るとき、親指人差し指中指で握った後に薬指と小指を添える人と、小指薬指で握った後に親指人差し指中指で固定させるタイプの人がいます。

この場合、前者は内側が得意なタイプで、後者は外側が得意なタイプです。

バランスを取るときに、脇を締める人と開く人とか、内股ガニ股どっちが落ち着くかとか、身体の感覚が内側にあるか外側にあるかというのは生まれつき決まっているんです。なのでここで挙げた例も、前者の人は全部前者だと思います。スポーツなんかだとわりと使われる理屈なのです。

で、私は内側タイプなんですが、そのせいかこの外側に負担がかかるトラックボールが辛いです。このマウスは恐らく外側タイプの人が使うとしっくりくるんだと思います

まあ私が右クリックを酷使するせいで余計にそうなっているかもしれません。ある程度身体が最適化して慣れてきそうな気配はあります。

あとはマウスの上に常時手を置いておかない事ですかね。

私は普段マウスを使う時、手持無沙汰になるので常にマウスを握っていて、無意味にポインタをくるくるしたりしています。

ゲームでも移動中は前転やジャンプを常にしています。それができないと頭がどうにかなりそうになります。

このトラックボールはその点ボールをコロコロしておけば気が晴れるのですが、上記のように手首に負担がかかりますからね。どうしたものか。

そのような癖が無ければそれほど負担も感じないのかもしれません。

この辺りはいずれ扱いに慣れてきたらまた書こうかと思います。

実際に使ってみて (マウスの基本的な部分)

操作感自体は良好です。

ボールの転がりは良いし、クリックもボタンが大きくて許容範囲が広いので特別違和感はありません。

カーソルを大きくザッと動かしたい時は快適に動かせます。しかしピンポイントで合わせたい時は難しいです。

高速大移動モードと低速ピンポイントモードを、自分の気持ちの中で一度切り替えないといけません。

普通のマウスの場合、この切り替えは感覚的に無意識でできていたんだと思います。ですので慣れれば大丈夫なのかもしれません。

あと感じたのは、ひとつひとつの操作をキチンと一回ずつやらないといけません。

マウスをザッと動かして、適当にクリックして~みたいな使い方ができません。操作にボールが干渉してしまうからです。

ポインタを動かす時にボールに触れているわけですが、触れたままクリック操作などをするとボールが動いてしまうのでズレてしまうのです。

ポインタを動かした後ボールから指を離して、それからクリックです。カチッ、スィーー、・・・カチという操作感です。

普通のマウスを扱う時も、正しい姿勢でこのように扱う人がチョイチョイおりますが、そういう人には良さそうです。私は雑なのでわずらわしいです。

更にトラックボールの性質上、真横や真上などのキチンとした動きが難しいです。

ですのでマウスジェスチャのコマンドを雑に入力したり、範囲選択をザッとしたり、という事ができません。丁寧にやらないといけません。

この辺りも別にできない事はないんですが、雑な性格の私には負担です。

ネット上では大変評判の良いスクロールリングですが、私は別に普通のマウスのスクロールホイールと比べて特にどうとも感じませんでした。

ただこんなに変わった形状なのに、ホイールと違和感ない感触で使えるというのはすごい事かもしれません。

このリングは薬指で操作する事が多いかと思いますが、使いにくく感じる事はないですからね。


私は思ったんですが、このトラックボールを使いやすいと感じる人は、キーボードの扱いが上手な人なのではないかな。

色々なショートカットキーやコマンドをキーボードで入力するタイプの人ね。

マウスの仕事はポインタを動かす事とクリックする事で、特別な動作はキーボードでやるという人。

今思い出してみると、このトラックボールを使いやすいと言っている通の意見はプログラマーみたいな人が多かった気がするし、しきりにキーボードとの関係がどうであるかみたいな話をしていた気がする。

私はパソコン操作はできればマウスだけで、しかも雑で楽に扱ってしまいたいというタイプの人間なので、その辺があわないのかもしれないと思いました。

ネットや動画の閲覧、ゲームなどに使う時間がメインで、動画編集や記事作成もしますよ程度の使い方ですからね。正しい姿勢でデスクに向かっている時間自体が少ない。

トラックボールは動かす必要がないから省スペースという利点も、私の場合は元々ハイセンシでマウスを使うので大して動かさないから利点が薄い。

というわけで、第一印象はちょっと失敗したな、早いうちに売ろうかな・・・と思ってしまいました。すぐに結論を出すのも良くないので、覚悟を決めて使い続けるつもりですけどね。

それとひとつ感心したのが、マウスの設定です。

最近のマウスはそれぞれ公式設定ツールみたいなのがあって、それを使って自分好みに細かく調整したりするじゃないですか。

このマウスもそれなんですが、設定を色々いじってみても結局デフォルトがとりあえず使いやすいんです。

慣れてくればまた違うんでしょうが、とりあえずは使いやすいんです。

これはきっとかなりテストしてるんだろうなと感じました。

ゲームでもなんでもそうなんですが、デフォルトの設定がしっくりくる物って、製作陣のレベルが高いです。

どんなに豊富にカスタマイズできるとしても、デフォルトがクソなものって結局どこかがおかしい事が多いです。

多くの人はとりあえずデフォルトの状態で使ったり遊んだりするわけですし、カスタマイズなんてしないまま終了する人もわりと多数派なんです。ですからここでの印象が全体を左右するんです。

こういう部分に気を配っている(たまたまかもしれませんが)のは、その道の雄として名が知れてるだけあるなと思いました。

ひとまずの結論として

ネガティブな意見が多いですが、その理由も書いたつもりです。

ですので、あくまで私の使い方的に合わない気がするというだけで、物自体は良いですこれ

私の使い方を読んでみて、自分は合うかもと思ったならば、買ってしまって良いでしょうと思います。

外側タイプの人、キーボードをよく使う人、この辺りには特にお勧めだと思います。

逆に右クリックなどに機能を割り当てまくってマウスを酷使するタイプの人はやめた方が無難です。

やめた方がというのはあくまで人差し指タイプのトラックボールの話であって、このトラックボールが悪いという意味ではない事を強調しておきます。

トラックボールを買う事は決めているけど、このトラックボールはどうなんだという人なら、もうこれでいいでしょう。これが合わなければ人差し指タイプのトラックボール自体が合わないんだと、そういう話です。

また使い続けて印象が変わったら、その時に記事を書こうと思っています。